狭心症や心筋梗塞、心不全などの循環器病はわが国の死亡原因の第2位であり、年間31万人が亡くなっています。
また、循環器病は介護が必要となる原因疾患の第1位であり、医療費増加の要因にもなっています。
昨今の心臓カテーテル治療などの急性期医療の進歩により平均寿命は延びましたが、元気に自立した生活が送れる
「健康寿命」は約10年短く、今後いかに「健康寿命」を伸ばすかが高齢化社会を生きる上で重要なテーマになっています。
そこで、注目されているのが心臓リハビリテーション（以下 心リハ）です。

心リハとは、心血管病の患者さんが入院し急性期治療を受けた後、体力を回復し快適な家庭生活や社会生活に復帰をするとともに、再発や再入院を防止することを目指して行う包括的プログラムです。
プログラムには運動療法と学習活動・生活指導・相談（カウンセリング）などが含まれます。

さらに、心リハは「急性期」で終わるものではなく「回復期・維持期」にわたり切れ目なく継続することが大切です（図1）。
回復期で獲得した身体機能や運動能力、自己管理能力を可能な限り維持・向上させることで、心臓病を患っていても長生きできるだけでなく、元気で自立した生活を生涯送れる「健康寿命」を伸ばすことできます。
しかし、札幌市においてクリニックレベルでは、医師の監視下で安全に回復期・維持期の外来心リハを受けることができる施設はほとんどありませんでした。

このため、あさぶハート・心リハクリニックは『あさぶハート・内科クリニック』の分院として設立し、循環器内科専門医と心リハ指導士、心不全療養指導士が常駐する外来心リハ専門クリニックとして開設しました。
「人生100年時代を健やかに自分らしく生きる」ために、私達は外来心リハを通じて最大限のお手伝いをさせて頂きます。